韓国の通貨ウォン、ついに通貨の価値が世界で再下位に転落

韓国のウォン、通貨の価値の下落率が世界1位・・・ウォンだけが急落、どうして

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21日、ドルウォン相場が1ドル1,475ウォン台に突入し、ウォンは約7ヵ月ぶりに最安値を記録した。アメリカの関税戦争が本格化した4月9日（1ドル1,472ウォン）以来、最も安い水準だ。今年に入ってから先月までの月間終値基準の1ドル当たりのウォンの平均値は1,414.08ウォンで、通貨危機直後の1998年（1,394.97ウォン）よりも安く、歴代最安値に落ちた。

特に、今月に入ってからのウォンは主要国通貨の中で最も劣勢を示した。21日の終値基準のウォン相場はドルに対して3.29%の下落で、新政府の拡張財政への期待感で弱含みとなった日本円（-2.11%）より下げ幅が大きかった。同期間のユーロ（0.1%）やポンド（0.54%）はドルに対して強気だった。

東南アジアの新興国の通貨であるマレーシアのリンギット（0.75%）もやはりドルに対して強勢を見せた。タイのバーツ（-0.11%）とフィリピンのペソ（-0.44%）は劣勢だったものの、ウォンより下げ幅がはるかに小さかった。新政権発足後、政治的な不確実性が減り、経常収支が黒字を続けている状況でもウォンは世界で最弱の通貨に転落した。市場では「為替レート版コリアディスカウント」という評価まで出ている。

（中略）

6カ国の主要通貨に対するドルの価値を示す「ドルインデックス（DXY）」は、20日（現地時間終値基準）に100.16を記録した。9月の最低値（96.63）から最近100を突破し、上昇に転じた。アメリカ連邦政府のシャットダウンの終了に対する期待と12月のアメリカの基準金利の引き下げの可能性が小さくなり、ドルが再び強気の流れを見せている。ドル高が進めば、ウォンが相対的に弱含みを示すのは自然な現象だ。問題は、今回のウォン安がこれよりはるかに深くて広いという点だ。なぜウォンは主要通貨国はもちろん、バーツやリンギットやペソのような新興国の通貨に対しても急激な下げ幅を見せるのか。

専門家は共通して「ウォン安はドル高も要因としてあるが、国内の要因の方が大きく、韓国固有のリスクプレミアムがついている」点に注目している。最近、市場で最も多く取り上げられている原因の一つは、個人・企業・年金基金の「ドル狩り」だ。韓国経済から流出するドルの流出規模と速度が、主要国より圧倒的に速く深刻だと分析する。実際、今年の海外投資などの金融口座を通じたドルの流出は、9月までで809億9,000万ドル（＝約12兆6,300億円）に達し、同期間の経常収支の黒字に匹敵する。輸出で稼いだドルが海外投資によって流出する構造が固着化したため、為替レートを決定する要因が資本の移動に移ったという診断だ。韓国銀行のイ・チャンヨン総裁は「最近の為替相場の動きの大半が国内居住者の海外投資に左右されている」と述べた。

このような資本の「脱韓国」の根底には、政治や政策の不確実性がベースにあるという指摘が出ている。延世大学経済学部のキム・ジョンシク名誉教授は「経済の不確実性を下げるためには政策の一貫性が重要」と言いながら、「政策が頻繁に変わったり、急に不動産取引を中断するような措置は不確実性を高め、『これから何が起こるか分からない』という認識が強くなれば、国内の資金は海外に流出する可能性が高くなる」と述べた。