韓国、懲りずに今度は「Kポップのアニメ」を製作　「アニメでも韓国は世界ナンバーワンになった」と主張

また世界を占領した！ Kの感性がたっぷり入った「Kポップ・デーモン・ハンターズ」

たった一日で世界41カ国で1位を占領しました。その作品は、莫大な制作費を掛けたブロックバスター映画でも有名俳優が出演するドラマシリーズでもありません。

Kポップを題材にしたOTTアニメーション『Kポップ・デーモン・ハンターズ』がその主人公です。

世界が注目するこの作品の人気の秘訣を韓国系カナダ人監督のマギー・カン氏に聞いてみました。

■寝ている間に人気が急上昇・・4日連続で世界1位

今月20日に公開されたこの作品は、公開翌日の21日からワールドワイド映画部門で1位になりました。

公開初日に17カ国で1位となり、22日には26カ国、23日に31カ国、24日には41カ国で1位を占領しました。

ストーリーはとてもシンプルです。

Kポップスターのルミ、ミラ、ジョイで構成される人気ガールズグループが、ステージの外で悪魔を狩る秘密の英雄デーモン・ハンターズとして活躍するという内容です。

この作品の悪党は、新登場のほのぼのとしたボーイズグループ。このボーイズグループがデーモン・ハンターズが掃討しようとする悪の集団という設定です。

■人気の秘訣1.前面に掲げた本物のKポップ

それでは世界はなぜこの『Kポップ・デーモン・ハンターズ』に熱狂しているのでしょうか？

まず、既に世界を魅了したKポップを前面に押し出したという点です。

演出を担当したマギー・カン監督は、この作品のために現在活動中のすべてのKポップアイドルを勉強したと語っています。

ただ、特定のアイドルグループやメンバーを参考にはしなかったと語りました。

インタビュー中のマギー・カン監督
「すぐに音源を発売してでも人々にKポップらしい音楽を聴かせたかったんです。そこで韓国のレーベルとのコラボを選びました。」

更に作品全体に登場する本物のKポップも主な人気の要因です。

実際、音楽作業にはテディをはじめとするザ・ブラック・レーベル所属の作曲家が大挙参加しました。

BTSの曲を何度も書いているジェナやアンドリューなどの海外のアーティストも作曲家として名を連ねています。

OSTにもガールズグループTWICEのメンバーのジョンヨンとジヒョとチェヨンが参加しました。

■人気の秘訣2.あちこちに散りばめられた韓国の感性

『イカゲーム』がそうだったように今回も韓国の感性が効きました。

『Kポップ・デーモン・ハンターズ』には南山ソウルタワー、韓屋、死神など韓国的な要素が作品全般にわたって配置されています。

南山タワーや北村のような実際の場所はもちろん、食べ物や生活習慣のようなディテールまでリアルに描写されています。

マギー・カン監督はソウルで生まれ、カナダのトロントで育った同胞です。第1世代アイドルのソ・テジとH.O.T.の歌を楽しみながら幼少期を過ごしたと明らかにしました。

しかし、繊細な韓国的感覚を表現するためにカン監督はチームのメンバー10人とともに韓国を踏査しました。

インタビュー中のマギー・カン監督
「できるだけ韓国らしいものにしたいと思い、すべてのデザインに韓国的な要素を加味しようと努力しました。たくさんの韓国人スタッフの手が入った作品です。」

■人気の秘訣3.見慣れないが独特な「K」

今作はKポップとオカルトの絶妙な組み合わせでも目を引きました。

特に、これまで海外にはなかった見慣れない幽霊の登場が視聴者を魅了しました。

ライオンボーイズがカッと道袍を着用した死神の衣装で群舞を繰り広げるシーンがSNSを通じて話題になりました。

死神が何なのか、ライオンボーイズがかぶった帽子が何なのかを問う海外の視聴者の書き込みが相次ぎました。

ここに鬼、虎の幽霊、堂山の木、クッなど韓国の巫俗信仰の素材が多数登場します。見たことがないユニークな『新鮮なオカルト』をプレゼントしたわけです。

■外国が作ったコンテンツ・・・世界に再びとりつかれたKカルチャー

『Kポップ・デーモン・ハンターズ』の声の演技には俳優のイ・ビョンホンやアン・ヒョソプなど世界的スターが総出動しました。

しかし、今回のアニメーションはアメリカのソニー・ピクチャーズ・アニメーションが制作し、台詞も大部分が英語で構成された外国の作品です。

外国が作った作品を通じてもう一度『Kカルチャー』が注目されているわけです。

インタビュー中のマギー・カン監督
「KポップやKビューティーのように、何でも『K』が前に入るとアメリカ人は熱狂します。そんな姿を見ていると、韓国の文化が本当に立派になり、今では世界中に影響を与えることができる文化になったということを感じます。」

私たちは注目すべきことがあります。

KポップやKドラマなど国内で作られたKコンテンツに新しい方向性を提示した点です。

Kが付いたコンテンツだけでは世界市場を相手にできないことも今回の『Kポップ・デーモン・ハンターズ』が残したメッセージなのです。